9/6 海洋技術フォーラムシンポジウムを開催しました。

内閣府総合海洋政策推進事務局、海洋産業タスクフォース、国立研究開発法人海洋研究開発機構、公益財団法人笹川平和財団海洋政策研究所が後援し、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所とJAPICで協賛する海洋技術フォーラム(代表:佐藤徹 東京大学海洋技術環境学専攻 教授)は、2021年9月6日(月)にシンポジウムをオンラインで開催しました。

当日は、総合海洋政策本部参与会議の令和2年度科学技術・イノベーションについて検討するスタディグループ報告書で取り上げた項目の中から、洋上風力発電、ゼロエミッション船、海底鉱物資源、海洋空間計画につき、各分野の専門家に、現状のレビューと課題、大規模な産業構造転換が来ることを前提に次の 5 年で達成すべき目標、商業化に資する課題解決の提案等に、その課題、取るべき戦略について様々な観点から議論し、今後の方向性について共有がされました。オンラインで開催された本シンポジウムは約800名が参加し、我が国の国際競争力拡充における海洋の役割について強い期待を感じるイベントとなりました。

まず始めに、海洋技術フォーラムの佐藤 徹代表より、 開会の挨拶として、本シンポジウムの趣旨、背景等の説明がされました。

次に、来賓の参議院議員 武見 敬三 様が第1期から3期の海洋基本計画を総括して4期で取り挙げるべき課題について述べられました。また、当日急遽、衆議院議員 黄川田仁志様からも第4期の海洋基本計画の策定に向けて関係者の一層の協力に期待する旨の挨拶をいただきました。

続いて本シンポジウムの後援をいただいた内閣府 総合海洋政策推進事務局長 平岡 成哲様が来賓挨拶として、次期海洋基本計画を視野に入れながら、関係府省庁が引き続き連携し、我が国の海洋政策を推進していくことを述べられました。

続いて、総合海洋政策本部参与会議 座長の田中 明彦 様より「激動する国際情勢と日本の海洋政策の今後」と題して基調講演を頂きました。

第1部では、「日本の海洋科学技術の商業化に向けて」のテーマのもと、洋上風力発電、ゼロエミッション船、海底鉱物資源、海洋空間計画につき、各分野の専門家に、現状のレビューと課題、大規模な産業構造転換が来ることを前提に次の 5 年で達成すべき目標、商業化に資する課題解決の提案等に、その課題、取るべき戦略について4名の専門家より講演が行われました。

最初に、長崎大学 海洋未来イノベーション機構 コーディネーター 織田 洋一 様が「洋上風力への期待と課題」して講演されました。続いて、東京大学 名誉教授 大和 裕幸 様、東京大学大学院新領域創成科学研究科 准教授 稗方 和夫様、 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所 和中真之介様より、「国際海運ゼロエミッション化の技術と経済と造船業の役割」と題して講演を頂きました。続いて、大阪府立大学 大学院工学研究科 客員研究員・名誉教授 山崎 哲生 様より「海底熱水鉱床は何故 10 年程度で商業化が実現しなかったのか」と題した講演を頂戴し、最後に 東京大学 大気海洋研究所 教授、日本ユネスコ国内委員会 IOC 分科会主査 道田 豊 様より「国連海洋科学の 10 年における海洋空間計画の意義」について講演いただきました。

第2部では、「日本の浮体式洋上風力が目指すべき姿と取組課題」というテーマのもと、パネルディスカッションを行いました。長崎大学の織田洋一様をモデレータに、エクイノール アジア事業開発部の山田 剛様、イデオルジャパン合同会社 カントリーマネージャーの山田 睦様、戸田建設株式会社 浮体式洋上風力発電事業部の佐藤 郁様、ジャパンマリンユナイテッド株式会社 海洋エンジニアリングプロジェクト部 洋上風力開発グループの吉本 治樹様、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 研究監の藤原 敏文様、株式会社日本政策投資銀行 企業金融第 5 部長の松井 泰宏様の6名をパネリストとしてご登壇頂き、洋上風力発電を我が国で推進していく上の目指すべき姿と必要な課題についてディスカッションを行いました。政府への要望や、現在の開発状況、実用化に向けた制度・インセンティブ、人材育成の在り方等について議論することで、今後、進むべき方向性が共有されました。

最後に、 公益財団法人笹川平和財団 海洋政策研究所 所長の阪口 秀様より、閉会の挨拶として、本日の議論の成果の数々をぜひとも生かして、実効性のある第4期海洋基本計画の策定に向けて、より一層の関係者の協力が求められる旨の発言のもと、シンポジウムは終了しました。

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待機画面
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海洋技術フォーラム佐藤代表挨拶

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来賓の参議院議員 武見 敬三 様よりご挨拶
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衆議院議員 黄川田仁志 様よりご挨拶

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内閣府 総合海洋政策推進事務局長
平岡 成哲様より来賓挨拶
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総合海洋政策本部参与会議 座長
田中 明彦 様より基調講演

第一部:講演「日本の海洋科学技術の商業化に向けて」

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長崎大学 海洋未来イノベーション機構
コーディネーター 織田 洋一 様の講演
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東京大学 名誉教授 大和 裕幸 様
東京大学大学院新領域創成科学研究科
准教授 稗方 和夫様
海上・港湾・航空技術研究所 
海上技術安全研究所 和中真之介様 の講演

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大阪府立大学 大学院工学研究科 客員研究員・
名誉教授 山崎 哲生 様の講演
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東京大学 大気海洋研究所 教授、
日本ユネスコ国内委員会 IOC 分科会主査
道田 豊 様の講演

第二部:パネルディスカッション「日本の浮体式洋上風力が目指すべき姿と取組課題」

モデレータ:織田 洋一 長崎大学 海洋未来イノベーション機構 コーディネーター
パネリスト: 山田 剛:エクイノール アジア事業開発部門
山田 睦:イデオルジャパン合同会社 カントリーマネージャー
佐藤 郁:戸田建設株式会社 浮体式洋上風力発電事業部長
吉本 治樹:ジャパンマリンユナイテッド株式会社 海洋エンジニアリングプロジェクト部 洋上風力開発 グループ長
藤原 敏文:国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 研究監
松井 泰宏:株式会社日本政策投資銀行 企業金融第 5 部長
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公益財団法人笹川平和財団 海洋政策研究所
所長の阪口 秀様より閉会の挨拶
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閉会