1/5 JAPIC 2026年 進藤会長年頭挨拶

会長
進藤孝生
Kosei SHINDO
日本製鉄(株)相談役
新年あけましておめでとうございます。
昨年を顧みますと、世界は緩やかな景気回復傾向にはあったものの、米中対立やロシアのウクライナ侵攻の長期化、中東危機の一段の緊迫化等、地政学リスクに加え、トランプ関税等保護主義の影響、中国の不動産・建設の低迷やわが国との外交関係の不透明化等によって、不確実性の高い一年となりました。
わが国は大阪・関西万博の成功等、明るい話題もありましたが、年間を通じ様々な困難に直面致しました。山林火災、集中豪雨、地震が多発し、記録的円安、エネルギー・食料価格高騰は長期化しました。また社会保障の負担増、深刻な人手不足、生産性の低迷、国際競争力の低下、経済安全保障の脆弱性等の課題を抱えた不安要素の多い一年でした。
このように国内外ともに先行きを見通しにくい年でありましたが、私どもJAPICは、中長期的視点に立ち、国土強靭化、立地競争力の強化、地方創生に関するインフラ・プロジェクトを積極的に検討して参りました。また公表したプロジェクトを携えて、各地でシンポジウムや講演会を開催し、実現に向けた機運醸成を図って参りました。加えて地方(北海道、畿北、中部、関西、四国、沖縄)計画、道路空間の新たな活用、ダムの治水・利水の高度運用、林業の再生等、多くの提言を世の中に問うことが出来ました。
こうした活発な活動を展開出来ましたのも、ひとえに会員はじめ関係者の皆様の深いご理解と強力なご支援の賜と深く感謝申し上げます。
さて今やグローバリズムや自由貿易といった世界秩序が綻び、各国がこぞって国力を競い合う新たな時代に突入しています。にも関わらず、わが国がこのまま手をこまねいたままでは、失われた30年から抜け出すどころか、更に長い停滞に陥り、世界の主要国の一員から脱落しかねません。わが国はこの重大局面を正しく認識し、世界の構造転換をチャンスと捉え、経済成長の突破口を拓いていくことが急務であると考えます。そのためには地政学リスク、自然災害、資源・エネルギーや食料供給の脆弱性、人材不足の深刻化、生産性の低迷等のリスクや不確実性に耐え得る強靭な安全保障体制を備えた国を作っていかねばなりません。
このような観点に立って、私どもはGXやカーボンニュートラル、デジタルに関わる技術や民間ならではの事業手法を織り込みながら、交通・物流、防災、再生可能エネルギー、観光、街づくり、防衛等に関わる10年から20年先のプロジェクト探索、造り込みを行う考えです。
私どもは、多岐に亘る業界の会員が集まり、政・官・学・マスコミの皆様と自由闊達に議論しながらプロジェクトを造り上げる団体です。
このプラットフォーム機能を最大限に発揮することで、国民の安心安全な生活と、企業の積極的な経済活動を支える基盤であるインフラ作りに一段と貢献して参る所存です。
終わりに、皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げますとともに、引き続きのご理解とご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。







