5/24 「JAPIC 東京水辺再生シンポジウム-外濠からリスタートする東京の水辺再生-」を開催しました。

2023年5月24日(水)、主催:JAPIC、共催:(一社)関東地域づくり協会・(一社)建設コンサルタンツ協会、後援:東京都・千代田区・新宿区により、標記シンポジウムを開催しました。会場の鉄鋼会館では約130名、オンラインでは約500名の皆様に登録・ご参加いただきました。

開催案内リーフレット(PDF:約2MB)

JAPIC丸川裕之専務理事による開会挨拶ののち、建築家・東京理科大学嘱託教授の宇野求様より「東京の修復と更新 土と木と水と」をテーマとしてご講演いただきました。社会資本のサスティナブルな活用の必要性や、外濠の整備を東京における快適な生活環境づくりの象徴として進めることの意義など、幅広い見識・経験からのお話でした。

基調提言では、JAPIC国土・未来プロジェクト研究会 外濠WGの吉川正嗣リーダー((株)建設技術研究所顧問)にて、同研究会重点12プロジェクトの一つである「外濠(市ヶ谷~飯田橋)地区再生プロジェクト」の概要を説明しました。

基調講演・基調提言 講演資料(PDF:約6MB)

事例紹介では、東京メトロ南北線建設工事に携わったメトロ開発(株)技術部部長の安藤太様に、南北線建設工事で出土した多数の遺跡に関わる対応などをご説明いただきました。遺跡や各種法令、地下空間における既存構造物による制約など様々なハードルはあるものの、外濠の環境改善が実現すれば東京の魅力倍増に寄与するとの期待の声をいただきました。

札幌市スポーツ局招致推進部長の小泉正樹様には、札幌中心部を南北に流れる創成川の環境整備のご経験をお話しいただきました。川沿いの幹線道路を連続アンダーパス化して市街地の東西分断を解消し交流と憩いの公園を整備したこの事例は、東京の水辺再生にも大いに参考になるものでした。

東京都市大学都市生活学部空間デザイン研究室の学生お二人からは、「外濠・神田川・日本橋川・隅田川親水都市ネットワーク構想」と題した研究報告がありました。防災機能も備えた親水ネットワークの実現で、より世界に誇れる東京を目指す意欲的な提言でした。

事例紹介 講演資料(PDF:約14MB)

後半のパネルディスカッションでは、コーディネーターの川口英俊東京都市大学教授のもと、パネリストとして安藤様、小泉様、吉川リーダーに加え、外濠水辺再生協議会の高田徹会長(マップボックス・ジャパン合同会社CEO)にご登壇いただきました。

高田会長からは、永田町・弁慶濠から飯田橋・牛込濠に至る外濠一帯の街には大きな可能性があること、「水がきれい」「水辺で遊べる」「外濠で泳げる」、さらには「飲用水として飲める」外濠の実現に向け企業市民として努力していきたいというお話をいただきました。

パネルディスカッション 講演資料(PDF:約3MB)

最後に、共催の(一社)建設コンサルタンツ協会 多田智顧問よりご挨拶をいただき、閉会となりました。

JAPICでは、今後も東京の水辺再生、外濠における快適な環境づくりに、ご関係の皆様と協力して取り組んで参りたいと考えております。

動画(ダイジェスト版)

動画(完全版)