7/13 山形県主催、JAPIC後援の「中小水力発電シンポジウム」を開催しました。

平成29年7月13日(木)に、山形県主催、JAPICの後援により、山形市で「中小水力発電シンポジウム」を開催しました。

JAPICは、これまで水循環委員会(委員長:関 克己氏 河川財団理事長)において、貴重な水資源の活用やダム再生について議論を重ねてきました。今回、再生可能エネルギーである中小水力発電の導入の可能性について、山形県の市町村、事業者、個人の方々(約100名)を対象に開催したものです。

まず、JAPIC水循環委員会 前委員長の竹村 公太郎氏*1が「水源地域主体の水力発電の可能性について」と題して基調講演を行いました。
日本は、70%を占める山地が雨を集める地形であり、ダムが太陽エネルギーの貯蔵庫になっている事を強調しました。その上で、水源地域主体の水力発電は持続可能な社会の活性化に貢献することから、小水力の課題解決のために「プロフィット(利益)を全て水源地域へ還元すること」及び「水源地域支援の体制整備(技術と資金)」について説明を行いました。

続いて、同じく水循環委員会委員の中島 大氏*2が「中小水力発電の導入による地域振興について」と題して講演を行いました。
1,000kW以下の小水力開発によって、水源地域が水力による自己財源の確保や森林・環境・観光施設の整備、更には新たな雇用事業の展開に繋がる事例を紹介しました。

最後に山形県大蔵村危機管理室 消防防災主査 佐藤 信一氏より「大蔵村における中小水力発電の取組みについて」の事例説明があり、村内でのエネルギーの自立を目指す試みの紹介がありました。

今後、JAPIC水循環委員会は、水資源利用と再生エネルギーの問題に取り組み、議論を重ることによって、政府関係機関への政策提言をしていく考えです。

*1 竹村 公太郎:日本水フォーラム代表理事、元国土交通省河川局長、JAPIC水循環委員会前委員長
*2 中島 大:全国小水力利用推進協議会事務局長、JAPIC水循環委員会委員

水循環委員会

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(左)太田 宏明氏 (右)竹村 公太郎氏

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(左)中島 大氏 (右)佐藤 信一氏